サイト内検索

ログイン



マーケット情報



RSS

レポート2

水上 紀行 氏(元インターバンク・ディーラー)
かつてインターバンクに「三和の水上」の名を轟かせた、超ベテランFXディーラー。引退してトレーダーとなった現在も、マーケットを見るその冷徹な眼力は健在。ファンダメンタルズ中心のコラム。

Déjà-vu(デジャブ) 第70回

更新日時:2017年04月18日 11:10

※本稿は2017年4月11日に作成されたものです。

Déjà-vuとは、フランス語で、「Déjà(既に)vu(見た)。実際は一度も体験したことがないのに、既にどこかで体験したことのように感じること」を言いますが、今回は、実際に既に見たことではありますが、この言葉が当てはまるように思い、題名とさせて頂きました。 

今回は、トランプ大統領は、就任して以来2カ月余りが過ぎたところで、シリアに対して大規模な軍事行動に出て、そして中国を巻き込みながら北朝鮮に対しても軍事行動の可能性を匂わせています。

それは、20011月に大統領に就任したばかりのジョージ・ブッシュ大統領の行動に似ていることから、この言葉を用いました。

就任したばかりの米大統領がやりたがることは、自分の存在感を誇示することです。

ジョージ・ブッシュ大統領の場合は、大統領就任後、早速イスラムに対して圧力をかけたことで、オサマ・ビン・ラディン率いるテロ組織アルカイダが、抵抗活動として、世界を震撼とさせた9.11米同時多発テロを引き起こしてしまいました。

200191日、アルカイダは、アメリカの旅客機4機をハイジャックし、うち2機は、ニューヨークのマンハッタンにあったワールドトレードセンターに突入させ、また、ワシントンD.C.にある国防の要であるペンタゴン(国防総省)にも1機突入、そして、残る1機は、乗客らの抵抗に遭い、墜落しました。

特に、ワールドトレードセンターへの旅客機突入はショッキングなものがありました。

スローモーションでも見るかのように、旅客機が1機、また1機とビルに吸い込まれて行き、そして爆発。

結局は、巨大超高層ビル自体が、崩壊するに至りました。

この米国本土のしかも政治・経済の中枢部における本格的な国外からの攻撃に初めて遭い、ブッシュ政権はパニック状態に陥ってしまいました。

そのことは、米国外の国々には、今、ドルに資金を置いておくことに危機感を抱かせました。

ただし、投資家というものは、預かっている資金の額が額だけに、実際に行動に移す前に、半年ぐらいの時間を掛けることもあり、この同時多発テロについても、半年ぐらいの検討を経て、翌年2月から実際の逃避行動にでました。

このときは、世界一の規模の通貨を移動させられる受け皿となる通貨は、世界第二位の規模の通貨ユーロが選ばれたことから、膨大な資金が、ドルからユーロに移動し、翌20022月から6年間に渡り、怒涛の逃避的な資金移動となって、ユーロ/ドルは、約7000ポイントのユーロ高ドル安の大相場となりました。

そう意味で、トランプ大統領の初年度の行動様式は、ジョージ・ブッシュ大統領のそれに非常に似ているように思われます。

そして、懸念されるのは、自らが問題を収拾しようとしたことが、逆に米同時多発テロのような災禍が自分に降りかかり、さらに事態が泥沼化することです。

今回は、シリアだけではなく、北朝鮮、中国、ロシアも巻き込んでおり、ヘタをすると、ブッシュ政権時よりも、さらに大きな問題に発展する可能性すらあるのではないかと思われます。 

従って、2002年の時と同じように、有事のドル買いにはならず、むしろ有事のドル売りになるのではないかと、個人的には見ています。

また、2002年の時点では、投資家はドルからユーロに資金は移動させましたが、今回もそうなのでしょうか。

ユーロは、依然としてリーマンショックのダメージから立ち直っていない一方、最近の円には、流動性(交換のしやすさ)がありますので、今までのドルの受け皿としてのユーロから、円への移動の可能性は、完全には否定できないとも思っています。

いずれもしても、既に、次の相場の賽は投げられていると思います。

結構、ドル/円、クロス円に関しては、大きな変化が現れる可能性があると見ています。

■ご留意いただきたい事項
マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。
当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。

水上紀行氏 プロフィール

○○○

1978年三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。 1983年よりロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。 東京外国為替市場で「三和の水上」の名を轟かす。 1995年より在日外銀に於いて為替ディーラー及び外国為替部長として要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして広く活躍中。バーニャ マーケット フォーカスト代表。 長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。 公式ホームページ:「Banya Market Forecast」

当コラムに関するご意見やご感想、筆者への叱咤激励のメールは下記のアドレスへお願いいたします。
feedback@monex.co.jp

  • 掲載されている内容は、金融・為替市場に関する情報の提供を目的とし、勧誘を目的としたものではありません。また、その正確性および完全性を保障するものではありません。最終的な投資決定は、お客様ご自身の判断で行われますようお願いいたします。万一、この情報に基づいて取引をされ損害を被った場合においても、当社及び本資料中に引用・掲載した情報の提供者は一切責任を負いません。本件に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。
    お問い合わせ窓口


よくあるご質問一覧
関連用語一覧
関連コンテンツ

このページの先頭へ

このページの先頭へ


マネックス証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第165号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会


Copyright© Monex, Inc. All Rights Reserved.