ウィークリー・コラム

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テクニカル・アナリスト
陳 満咲杜 氏 ウィークリー・コラム
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陳満咲杜氏

陳 満咲杜 氏(テクニカル・アナリスト)

上海出身の為替アナリスト兼FX トレーダー。黎明期からFX 業界に携わる古参。チャート読解術である「プライス・アクション」が得意分野。テクニカル中心のコラムをお届け。

FXフォーカス・プライスアクション 第118回

更新日時:2018年6月18日 10:00

※本稿は2018年6月11日に作成されたものです。

CH20180611_USD.png

ドル/円  日足

アナリシス:

先週保ち合い、「星線」に近い形で大引け、一旦110円台前半の打診をもって基調の改善を示した。この場合、やはり先々週の週足(スパイクロー)に続く形でブル基調への復帰を果たし、ここから更なる上値トライにつながると思われる。先週末109円関門手前まで反落したものの、同関門前後のサポートを再度確認できれば、地合いが維持されるだろう。先々週108円関門に迫ったものの、5月末にて形成された「インサイド」の上放れを果たし、サポートゾーンを証左する意味合いでは同サインが確立されたからこそ、先週の110円台前半の打診につながったわけであり、ここからの押しがあっても、同サインを否定できない限り基調の悪化はないだろう。そもそも、5月21日までの上昇、週足における「八連陽」は2016年年末の「トランプラリー」を超えた記録であり、先々週の調整があっても当然の成り行きだったが、「八連陽」を達成できたこと自体が地合いの強さを示しており、安易な崩れもないだろう。但し、5月第三週の大幅反落で週足における弱気「リバーサル」を形成していただけに、その後の押しをもたらし、また先週や目先の値動きにも影響を与え、忽ち高値更新できるほどの市況でもないであろう。成果なしのG7に米朝会談の行方、ファンメンタルズ上の材料は事欠かず、市況に影響を与える見通しだが、この前イタリア政局不穏や米中貿易戦などの不確実性と同様に米国債への資金回流を促し、結果的に米長期金利の下げをもたらしたところが興味深い。米国債の売り越しはつい最近まで記録を更新したほどであり、所謂「リスクオフ」の米国債買いがこれからもショート筋を踏み上げ、米長期金利の下落を促進していくであろう。肝心なのは、5月米雇用統計が示すように米経済成長がなお高い巡行速度を保っており、米長期金利の低下がすでに確認され、また米株が支えられる環境としても最適であるため、米国株の堅調はこれからも続くだろう。米国株の堅調さがあればリスクオフ云々の円買いもおのずと限界があり、先週の保ち合いはその一環と理解できる。従って、調整がすでに完成される見通しは今週と同様に再度ブル基調を強めていくであろう。110円前半~同後半は目先の抵抗ゾーンだが、ブレイクがあれば、111.17円~111.20円のトライにつながるだろう。もっとも、111円関門の回復で先々週の週足の弱気「リバーサル」のサインを否定してしまうため、112円関門の打診も視野に入るが、今週は強くても111円関門のトライに留まるかと思われる。


予想レンジ:109.00~110.00       メインストラテジー:押し目買い

CH20180611_AUD.png

豪ドル/円  日足

アナリシス:

先週再度高値トライ、84円台半ばの打診をもって地合いを大きく改善した。先々週に一旦5月9日の安値を更新したものの、再度切り返し、レンジ変動を維持する傾向を見せたので、先週の高値トライを先々週の足型を継承した値動きと見なす場合、ここからレンジの上限を突破していく見通しだ。既述のように、5月30日の大陽線は強気「リバーサル」のサインを点灯した上、5月9日安値に対するブレイクが「ダマシ」であったことを示し、「フォールス・ブレイクアウト」のサインとしても読み取れたため、先週の高値再打診はその結果と思われる。更に、一旦5月22日の高値を更新していたところも興味深い。というのは、5月22のサインも5月30日の足型と同様な役割を果たしていたため、高値再更新自体がレンジの上保れを暗示するサインとして読み取れる。更に、5月22日の一時高値更新、またその後の大幅反落で「フォールス・ブレイクアウト」のサインを点灯、3月13日、4月13日の高値に対するブレイクが「ダマシ」であったことを示したばかりであり、「トリプルトップ」がもたらした売り圧力が確認されなかったことで却ってレンジ変動への逆戻りが確認されたと思われる。換言すれば、先週の一時高値更新は中段保ち合いのレンジをブレイクする前兆として位置づけ、先週後半の大幅反落があっても、レンジの中間ゾーンのサポートを再確認であり、再度高値トライしやすい環境にあると推測される。この場合、今週再度84円台半ばをトライ、「5度目の正直」で成功すれば、大きく反騰の余地を拓くであろう。この場合はレンジ変動の上放れと認定し、最大87円台への反騰余地を覚悟する必要がある。反面、84円台前半の打診があったものの、もう一回抵抗ゾーンと確認する場合は、前記保ち合いの拡大は主にスパンの延長という形で行われ、再度81円~84円といったレンジ変動内の値動きを継続していくだろう。煮詰まるレンジ変動、今週こそ打破されるか。


予想レンジ:83.00~85.50               メインストラテジー:押し目買い

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陳満咲杜氏 プロフィール

陳満咲杜氏

中国・上海生まれ。1992 年に所持金5,000 円で来日し、日本語学校を経て日本大学経済学部に入学。生活費と学費をアルバイトでまかないながら在学中より株式投資を開始。大学卒業後、中国情報専門紙の株式担当記者を経て黎明期のFX 業界へ。香港や米国の金融機関で研修を重ね、トレーダーとしての経験を積み、アナリストとして頭角を現す。GCA エフエックスバンク マネージングディレクター、イーストヒルジャパン チーフアナリストなど要職を経て独立。現在は陳アソシエイツ代表/アナリストとして活躍している。最新刊は『FX 投資のすべてがマンガでわかる!』、『勤勉で勉強家の日本人がFX で勝てない理由』(ダイヤモンド社)、その他、『GMMA の真実』、『二刀流FX』、『CFD トレーディングの真実』『FX トレーディングの真実』(以上、扶桑社)、『FX ライスアクション成功の真実』(実業之日本社)、『着物トレーダーを卒業せよ 陳満咲杜の為替の真実』(青月社)などの著書多数。日本テクニカルアナリスト協会検定会員。

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