ウィークリー・コラム

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テクニカル・アナリスト
陳 満咲杜 氏 ウィークリー・コラム
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陳満咲杜氏

陳 満咲杜 氏(テクニカル・アナリスト)

上海出身の為替アナリスト兼FX トレーダー。黎明期からFX 業界に携わる古参。チャート読解術である「プライス・アクション」が得意分野。テクニカル中心のコラムをお届け。

FXフォーカス・プライスアクション 第111回

更新日時:2018年4月23日 10:00

※本稿は2018年4月16日に作成されたものです。

CH20180416_USDJPY.png

ドル/円  日足

アナリシス:

先週小幅続伸、3月末から連続三週間の陽線引けをもって地合いの改善を示唆。日足では、2017年12月高値から「下落ウェッジ」のフォーメーションを形成してきたが、3月28日の大陽線をもって上放れを果たし、先週の続伸につながり、底打ちの可能性を示した。3月26日の強気「リバーサル」のサインが効いた結果として108円関門手前に迫った値動きは、3月28日の大幅上昇のみではなく、同線から4月4日まで続く「インサイド」の形成またその後の上放れも切り返しを支えた。もっとも、108円関門以下に抑えられるのも当面リバウンドの段階と思われるが、2017年9月安値が示した「フェイクセットアップ」のサインがもっとも重要であり、同安値107.30円を上回った以上、戻しのモメンタムを暗示しており、切り返しの拡大につながる。一方、先週指摘したとおり107.30円~107.90円といった抵抗ゾーンの打診、その下限の打診があっても、上限を一気に上回れるかどうかは流動的であり、仮に一時のブレイクがあっても忽ちブル基調に復帰するとは限らない。シリア空爆や米中貿易戦争の行方、更に安倍政権支持率の低下などリスクオフの要素が多く、108円関門に回復するまで時間がかかり、また場合によっては一旦「押し」を果たして再度下値固めしてから出直す、といった市況が想定されるだろう。半面、105.50円~106.50円は当面のサポートゾーンであり、「深押し」できない限り3月におけるドルの底打ちは否定されないだろう。この意味では、再度反落があれば切り返しにおける途中のスピード調整と見なし、再度下値固めしてから108円関門~同半ばのメイン抵抗ゾーンを果たすだろう。108.85円以上の引け値があれば、ブル基調への復帰を示し、一段と上値余地を拓くが、目先は時期尚早であろう。米中貿易戦争のほか、日本サイドの「森友問題」の行方は油断できず、リスクオフの動きはなお続くであろう。最悪の場合、安倍政権の退陣、所謂「アベグジット」のリスクが再燃する場合、一段とドル安・円高を招き、前記「下落ウェッジ」の上放れを否定する可能性さえある。IMM(国際通貨先物市場)における統計では円売りポジションがほぼ解消されたところであり、「ミセス・ワタナベ」らの逆張りポジション(円売り)の積み上げを消化するには時間がかかる見通しだが、総じて下値鍛錬、また底固めの時期にあると思われる。


予想レンジ:106.00~108.50       メインストラテジー:レンジ取引&押し目買い

CH20180416_AUDJPY.png

豪ドル/円  日足

アナリシス:

先週大幅続伸、連続三週間の陽線引けをもって3月第三週から形成した週足における「インサイド」の上放れを加速した。先週指摘した通り、先々週の上放れがすでに確認されたことで、幾分上値余地の拓きはむしろ想定範囲内の出来事であり、スピード調整の一環と見なす。先々週にて82円関門の回復をすでに確認しており、勢いを暗示、83円台前半~84円台半ばへの反騰余地を拓くと想定していたから、先週の84円関門打診はサプライズではなかった。この意味では、先週の反騰が大きかったものの、あくまでスピード調整で、基調の修正には程遠い。というのは、2017年4月安値を割り込んだ以上、変動レンジの下方修正がすでに行われており、先週の値動きを過大評価すべきではなく、レンジの下方修正を否定するにはハードルはかなり高いと思われる。既述のように、日足では、3月13日の「スパイクハイ」のサインは2017年11月安値と合致、戻りの限界を果たしたサインと化して、「フェイクセットアップ」、即ち新たな下落波を開始させたサインと認定されたから、84.50円以上の引け値がなければ、変動レンジの下方修正を修復できず、ここからは正念場であろう。また既述のように、2017年4月安値の割り込み、またそれ以下の終値を確認した以上、新たなレンジ変動が想定され、2017年11月安値から2018年1月高値までの変動幅の「倍返し」で測る場合、80円関門割れを射程圏に収めるから、目先なお有効であろう。米利上げ継続で、30年ぶりの米豪金利逆転につながり、豪ドルの優位性が大分なくなり、豪ドルの弱気変動が想定されやすく、ドル全体(ドルインデックス)の切り返しがあれば、却って豪ドルの弱気変動が鮮明になってくるといったシナリオも我々が繰り返し指摘した通りであり、当面ベアトレンドの継続を有力視する。米中貿易戦争緩和の兆しで豪ドルの反騰が先週に加速されたが、長く続かないであろう。ドル/円やそのほか主要クロス円において1月から大きく円高の方向に大きく振れてきたが、IMMにおける円売りポジションの削減と違い、日本個人投資家らはむしろ逆張りに徹し、逆張りの円売りポジションを膨らんでいる模様で、外貨安で主導する円高の進行が確認できれば、これからも一段と下値打診につながるでありう。従って、連続3週の反騰があっても基本は値幅が限定的であり、今週も84円台に留まる場合、再度下落に復帰する公算が大きい。但し、再度82円関門割れを果たすのも時間がかかる見通しで、レンジ変動の先行を覚悟する必要がある。


予想レンジ:82.00~84.50          メインストラテジー:レンジ取引&戻り売り

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陳満咲杜氏 プロフィール

陳満咲杜氏

中国・上海生まれ。1992 年に所持金5,000 円で来日し、日本語学校を経て日本大学経済学部に入学。生活費と学費をアルバイトでまかないながら在学中より株式投資を開始。大学卒業後、中国情報専門紙の株式担当記者を経て黎明期のFX 業界へ。香港や米国の金融機関で研修を重ね、トレーダーとしての経験を積み、アナリストとして頭角を現す。GCA エフエックスバンク マネージングディレクター、イーストヒルジャパン チーフアナリストなど要職を経て独立。現在は陳アソシエイツ代表/アナリストとして活躍している。最新刊は『FX 投資のすべてがマンガでわかる!』、『勤勉で勉強家の日本人がFX で勝てない理由』(ダイヤモンド社)、その他、『GMMA の真実』、『二刀流FX』、『CFD トレーディングの真実』『FX トレーディングの真実』(以上、扶桑社)、『FX ライスアクション成功の真実』(実業之日本社)、『着物トレーダーを卒業せよ 陳満咲杜の為替の真実』(青月社)などの著書多数。日本テクニカルアナリスト協会検定会員。

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