ウィークリー・コラム

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テクニカル・アナリスト
陳 満咲杜 氏 ウィークリー・コラム
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陳満咲杜氏

陳 満咲杜 氏(テクニカル・アナリスト)

上海出身の為替アナリスト兼FX トレーダー。黎明期からFX 業界に携わる古参。チャート読解術である「プライス・アクション」が得意分野。テクニカル中心のコラムをお届け。

FXフォーカス・プライスアクション 第130回

更新日時:2018年9月17日 10:00

※本稿は2018年9月10日に作成されたものです。

CH20180910_USD.png

ドル/円  日足

アナリシス:

先週は小動き、週足では「星線」を形成、中段保ち合いを示唆。日米通商政策の懸念が強く、米雇用統計の好調があってもドルの頭が重く、貿易交渉の結果が出るまで一進一退を切り返す公算が大きい。もっとも、保ち合い自体を上昇波におけるスピード調整を見なし、上昇波自体の継続を引き続き有力視。8月第3週にて一旦110円関門割れしたものの、週足では強気リバーサルのサインを形成しており、同サインを否定できない限り上昇波の構造に崩れはないと思われる。また、7月末からクロス円における大幅な外貨安・円高につられ、その上トランプ氏の利上げけん制発言もありドルの調整が進んでいたが、前記サインの点灯で調整完成の蓋然性が示されたため、同安値を更新しない限りメインシナリオは不変。日足では、21日からの切り返しで8月14日高値を一旦ブレイクしただけに、この前の「Ioi」(アウトサイドにインサイドが続くサイン)の高値更新を果たし、調整波自体の「底打ち」を示唆していた。ゆえに、110円前半に対する一時打診や下放れ自体が「フォールス・ブレイクアウト」のサインと見なされ、ここから8月高値の更新につながり、また必然的に年初来高値のトライをもたらすと思われる。先週112円関門をトライできず、また再度110円台前半へ反落したものの、ジグザグ構造の調整子波と見なし、なお許容範囲内である。肝心なのは、米利上げ加速の見通しが強まる中で米株高が続くかどうかであるが、米長期金利の急騰がない限り本格的なリスクオフにならないという判断を維持する。日銀政策の継続もあり、ドル/円のブル基調が維持される公算が大きい。日銀政策に関する解釈自体がなお分かれているが、緩和策が維持される以上、日米金利差がこれからも拡大していくため、円高の余地はかなり限定的とみる。繰り返し強調してきたように、ドル/円に関しては米サイドの材料が決定的でありトレンドを主導していくと思われ、米株の堅調が続く限り日米貿易交渉にめぐる懸念もあくまで二の次である。保ち合いの継続がなお続くが、底固い推移へ。


予想レンジ:110.00~112.50       メインストラテジー:レンジ取引&押し目買い

CH20180910_AUD.png

豪ドル/円  日足

アナリシス:

先週は大幅続落、連続2週間で80円関門以下の終値を形成、また79円関門割れをもってベアトレンドの継続を示唆。この場合、3月安値から形成されてきた元大型レンジの下放れを認め、同レンジの「倍返し」のターゲットである76円台前半への下落余地を想定しておきたい。もっとも、79円関門割れ、また79円関門以下の終値があれば、下落モメンタムの一段加速が必至と思われるが、今週の焦点は下落モメンタムにあるだろう。換言すれば、3月安値から8月まで時間がかかって形成した元大型レンジの下放れを果たしただけに、一段の下落が加速し、また更なる下値余地の拓きがあっても当然視されるが、逆に下落の勢いが鈍くなると、9月高値を起点とした大型下落波における最終段階に入ったという可能性も示唆される。但し、仮にこのような市況があっても、80円関門~同後半はすでに強い抵抗ゾーンと化し、戻りがあってもすぐ戻り切れないであろう。この意味では、今週は強くても安値圏での保ち合いに留まり、ベア基調の改善があっても時間がかかり、また明白なサインを点灯するまで安値鍛錬が先行される公算が大きい。更に、前述のように78円関門以下の終値が継続していく場合、76円台前半まで大したサポートゾーンが見つからない可能性も大きく、一気にトライ可能性もあるため油断できない。2016年11月9日(トランプ氏当選日)の安値は76.76円に位置しており、大したリバウンドなしで直接同安値のトライがあってもおかしくないだろう。この場合は当然のように、豪ドル/ドルの一段安値トライが前提条件となるが、豪ドル自体のオーバーショートに鑑み、確率としては半々だとみる。豪ドルは中国景気にリンクする傾向が強く、また米中貿易戦争のリスクをヘッジする手段として豪ドル売りが先行されてきた経緯に鑑み、しばらくは頭重い展開。この意味では、豪ドル/円は今週もしっかり下値リスクを警戒、また当面様子見か、順張りのショートスタンスしか取れない。


予想レンジ:76.50~80.00               メインストラテジー:戻り売り&レンジ取引

 

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陳満咲杜氏 プロフィール

陳満咲杜氏

中国・上海生まれ。1992 年に所持金5,000 円で来日し、日本語学校を経て日本大学経済学部に入学。生活費と学費をアルバイトでまかないながら在学中より株式投資を開始。大学卒業後、中国情報専門紙の株式担当記者を経て黎明期のFX 業界へ。香港や米国の金融機関で研修を重ね、トレーダーとしての経験を積み、アナリストとして頭角を現す。GCA エフエックスバンク マネージングディレクター、イーストヒルジャパン チーフアナリストなど要職を経て独立。現在は陳アソシエイツ代表/アナリストとして活躍している。最新刊は『FX 投資のすべてがマンガでわかる!』、『勤勉で勉強家の日本人がFX で勝てない理由』(ダイヤモンド社)、その他、『GMMA の真実』、『二刀流FX』、『CFD トレーディングの真実』『FX トレーディングの真実』(以上、扶桑社)、『FX ライスアクション成功の真実』(実業之日本社)、『着物トレーダーを卒業せよ 陳満咲杜の為替の真実』(青月社)などの著書多数。日本テクニカルアナリスト協会検定会員。

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