ウィークリー・コラム

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テクニカル・アナリスト
陳 満咲杜 氏 ウィークリー・コラム
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陳満咲杜氏

陳 満咲杜 氏(テクニカル・アナリスト)

上海出身の為替アナリスト兼FX トレーダー。黎明期からFX 業界に携わる古参。チャート読解術である「プライス・アクション」が得意分野。テクニカル中心のコラムをお届け。

FXフォーカス・プライスアクション 第135回

更新日時:2018年11月12日 10:00

※本稿は2018年11月5日に作成されたものです。

CH20181105_usd.png

ドル/円  日足

アナリシス:

先週は反発、先々週の陰線引けを「ダマシ」と規定、ブルトレンドへの復帰を示唆。10月26日の下げが大きかったが、同日の安値トライ(111.38円)は15日安値111.62円を下回ったものの、終値では112関門手前までへ比較的に高く大引け、安値更新自体が「フォールス・ブレイクアウト」の可能性を暗示していた。従って、先週明けから反転し、また10月30日にて10月22日高値のブレイクを果たしたことは同サインの結果であり、また同サインの成立を示唆していた。そもそも10月に入ってから、世界株式市場の大反乱にも関わらずドル/円の値幅は実に限定的だったため、為替市場のみが遅れて諸リスクを織り込んでいくとは考えにくく、先週の反騰は当然の成り行きだった。この意味では、2018年5月安値や8月安値と同様に安値トライ自体が「ダマシ」となり、その後の切り返しがトレンドの継続や延長を示す公算が大きく、先週の反発をもってこれから年初来高値を更新していくだろう。マクロの視点では、為替市場におけるリスクオフの円買いが限定的という従来の判断、また2015年高値から形成されてきた大型トライアングル型保ち合いの上放れがすでに確認され、先々週安値までの反落があっても同上放れを果たした後のスピード調整といった位置付けができるので、世界株式市場の一段悪化がない限り111円関門以下の安値トライを回避できる上、年初来高値の更新は必至とみる。実際、115円台大台のトライがあっても、年間平均変動率からみれば値幅がかなり限定されるため、前記サインの蓋然性が証左された以上、上値ターゲットの上方修正に繋がる公算が大きい。株式市場の不安定がなお続く可能性もあるものの、異なるセクターの値動き、基本は諸ファンダメンタルズ上の要素を同時進行で織り込んでいるため、今更リスクオフの円買いが始まるとは思いにくい。先週の切り返しが確認された以上、今週は強含みと見なし、112円台半ばを変動レンジの下限と見なせる。ブル基調への回復が22日高値112.91円のブレイクをもってサインが点灯された以上、年初来高値への道筋が付けたと見なされ、米中間選挙など不確実性があっても基本的にはトライする公算が大きい。


予想レンジ:112.50~114.50        メインストラテジー:押し目買い

CH20181105_aud.png

 

豪ドル/円  日足

アナリシス:

先週は大きく反騰、一転して大きなサインを点灯した。先々週、一旦9月安値を割り込んでいたため、先週の大幅反発をもって先々週の安値更新自体が「ダマシ」だったことを示し、また9月安値と「ダブル・ボトム」を形成していく可能性を示唆。重要な安値水準に対するトライが失敗に終わり、その後大きな反発をもたらしたわけで、典型的な「フォールス・ブレイクアウト」のサインを点灯させたが、前記のように、フォーメーションの成立にもつながるから、より重視され、また効きやすいであろう。もっとも、我々は先週においてこのようなサイン形成の可能性を指摘していた。既述のように、10月26日にて安値更新を果たした後比較的に高く大引け、安値更新自体が「ダマシ」である可能性も暗示されたわけである。また安値更新を果たしたにも関わらず、下落モメンタムの一段強化が鮮明化されず、リスクオフの円全面高が確認されたわけではなかったことも大きなヒントとなった。更に、3月から8月まで、かなり時間をかけて大型保ち合いのレンジを形成していたが、8月末の下放れが一旦確認されたにもかかわらず、9月高値82.52円までの反騰は同下放れを否定する値動きとして見られる節もあったから、先々週の安値トライに慎重なスタンスを維持してきた。先週の既述の通り、底打ちのサインは8月末高値81.83円の一旦ブレイクをもって確立され、また同蓋然性が検証されるため、先週の値動きは同条件を満たし、前記「ダブル・ボトム」を形成していく可能性も高まっていくであろう。この場合、9月高値82.52円の打診やブレイクを目指していくだろう。同高値のトライがあれば、前記「ダブル・ボトム」の形成のみではなく、3月から8月まで形成された大型保ち合いに対する下放れ自体が大きな「ダマシ」と証明され、一段と底打ちの蓋然性を証左する上、切り返しのモメンタムや上値の上方修正につながると思われる。中長期スパンでは、ブルシナリオの継続で早晩3月高値84.57円の打診につながり、更なるブル基調の形成に寄与するだろう。反面、9月高値を直接ブレイクできるかどうかは流動的であり、再度80円台後半、場合によっては79円台後半のサポートを確認してから再上昇の可能性もあるため、総じて底固めの時期とみる。


予想レンジ:80.50~82.50               メインストラテジー:押し目買い

 

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陳満咲杜氏 プロフィール

陳満咲杜氏

中国・上海生まれ。1992 年に所持金5,000 円で来日し、日本語学校を経て日本大学経済学部に入学。生活費と学費をアルバイトでまかないながら在学中より株式投資を開始。大学卒業後、中国情報専門紙の株式担当記者を経て黎明期のFX 業界へ。香港や米国の金融機関で研修を重ね、トレーダーとしての経験を積み、アナリストとして頭角を現す。GCA エフエックスバンク マネージングディレクター、イーストヒルジャパン チーフアナリストなど要職を経て独立。現在は陳アソシエイツ代表/アナリストとして活躍している。最新刊は『FX 投資のすべてがマンガでわかる!』、『勤勉で勉強家の日本人がFX で勝てない理由』(ダイヤモンド社)、その他、『GMMA の真実』、『二刀流FX』、『CFD トレーディングの真実』『FX トレーディングの真実』(以上、扶桑社)、『FX ライスアクション成功の真実』(実業之日本社)、『着物トレーダーを卒業せよ 陳満咲杜の為替の真実』(青月社)などの著書多数。日本テクニカルアナリスト協会検定会員。

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