ウィークリー・コラム

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元インターバンク・ディーラー
水上 紀行 氏 ウィークリー・コラム
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水上 紀行氏

水上 紀行 氏(元インターバンク・ディーラー)

かつてインターバンクに「三和の水上」の名を轟かせた、超ベテランFXディーラー。引退してトレーダーとなった現在も、マーケットを見るその冷徹な眼力は健在。ファンダメンタルズ中心のコラム。

ドル相場と米大統領 第120回

更新日時:2018年4月17日 10:00

※本稿は2018年4月10日に作成されたものです。

現在、ドル相場はレンジ相場に入っており、身動きがとれません。

これは、日本の大方の企業が新年度になり、また欧米企業も第2四半期がスタートすることにより陥りやすいものです。

なぜなら、特に新年度を迎えた日本の機関投資家や実需は新しい年度の計画を4月に策定するためマーケットに出て来ず、マーケットにいるのは投機筋ばかりとなるからです。

投機筋は確かに瞬発力はあるのですが、持久力がないため相場が長続きしません。

したがって、4月相場は往ったり来たりの相場になります。

ただし、長い目ではドルは下落トレンドを再開するものと思っています。

その理由には、米国の貿易摩擦を始めいろいろありますが、私が過去と照らし合わせて思うところは、米国に不安を感じられれば資金は米国から逃避するということです。

ここで、その好例として上げられるのが、2001年から2009年までのジョージブッシュ政権です。

2001年1月にジョージブッシュ氏が大統領に就任すると、父も大統領であったこともあって、自分の存在感を誇示するために中東に圧力を加えました。

これに対抗したのがウサーマ・ビン・ラーディン率いるテロ組織アルカイダで、複数の米旅客機をハイジャックしてニューヨークのワールドトレードセンターに突っ込むやら、ワシントンDCのペンタゴン(国防総省)に突っ込もうとするなど、大参事となりました。

これにより、ブッシュ政権は相当なヒステリー状態となり、これを見た他国はアメリカに資金を置いておくことに危機感を感じ、資金をドル/からユーロに移していきました。

この結果、ユーロ高ドル安は2002年から2008年までの6年間にも及び、その間にユーロ/ドルは、7000ポイント以上も上昇しました。

良く考えてみれば、ブッシュ大統領の任期2001年から2009年までの8年間のほぼ丸々がドル安相場になったということです。

つまり、米大統領として不安というレッテルを押されれば、資金は任期中にどんどん逃避していくことがわかります。

そして、トランプ大統領ですが、あまりに立て続けに意表を突く行動に出るため、投資家としては安心してドルに投資はしづらいものと見ています。

つまりは、トランプ大統領もジョージブッシュ大統領と同じで、その行動に不安がある以上は、ドルへは資金が集まってこないものと見ています。

言い換えれば、トランプ大統領の在任中はドル安が続くものと見ています。

その根底にあるのは、お金というものは元来臆病なものだということです、

お金を置いてあるところが危険と察すれば、逃げる、避けるは、至極当たり前の事です。

資金の流れには、投資妙味を狙った前向きな資金移動もありますが、こうしたリスク回避の資金移動の方が圧倒的に多いと言えます。

しかも、逃避ともなれば、我先に逃げようとしますから、パニック的な急騰・急落の相場となります。

このように、相場にはその鍵となるものがあると思います。

今の相場の、核心に迫る鍵はいったいなにかを探ることが、相場攻略の近道だと言えます。

その意味で、トランプ大統領在任中はドル安が続くのではないかと、私は考えている次第です。

臆病なお金は、少しでも不安があれば近づいては来ないと思います。


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水上 紀行氏 プロフィール

水上 紀行氏

1978年三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。1983年よりロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。東京外国為替市場で「三和の水上」の名を轟かす。1995年より在日外銀に於いて為替ディーラーおよび外国為替部長として要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして広く活躍中。バーニャ マーケット フォーカスト代表。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。 公式ホームページ:「Banya Market Forecast」

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